湿度が飛沫に与える影響
湿度が低くなると、飛沫のエアロゾル化が急速に進み、空中に浮遊する飛沫の量が増えることが理化学研究所の研究結果で分かりました。
下記は湿度30%、60%、90%のときに机に落ちる飛沫の量と、エアロゾル化して空中に浮遊する飛沫の量をシミュレーションして計算したものです。
湿度30%
湿度60%
湿度90%
- 提供
- 理研・豊橋技科大・神戸大,協力:京工繊大
「エアロゾル」とは、気体中に浮遊する微小な液体や周囲の気体の混合体のことをいいます。
空気が乾燥していると、咳をした人の前方に座っている人に到達する飛沫量が多くなり、風邪やウイルスに感染するリスクが高くなる可能性があります。
1.8m前方の人に到達する飛沫の数
咳で発生した飛沫数に対する割合%
机に落ちる飛沫の数
咳で発生した飛沫数に対する割合%
- 提供
- 理研・豊橋技科大・神戸大,協力:京工繊大
グラフからも、湿度が30%のときは前方の人に到達する飛沫量が多く、湿度が60%になると到達する飛沫量が減ることが分かります。
ある程度の湿度を保つことで、空中に浮遊する飛沫の量を減らせますので、乾燥しやすい冬場は加湿器などで湿度をコントロールするようにしましょう。
また、湿度を高くするだけでなく、空気の入れ替えも大切です。寒くても、定期的に窓を開けたりするなど、しっかり換気をするようにしてください。