加湿NEWS

クリスマスのいちごは、湿度管理のおかげ?

2020年3月31日

クリスマスのいちごは、湿度管理のおかげ?

本来、いちごの旬は春の3・4月ごろです。
しかし、日本で収穫されたいちごが流通している期間は、12月から5月ごろまでです。
イベントが多い12月はクリスマスケーキなどで、いちごの需要が高くなる時期です。
旬ではない冬にいちごを収穫するために、ビニールハウスの中で春に近い環境を作ることで、12月にも収穫できるようになりました。
しかし、冬にいちごを収穫するためには、ハウス内の温度を上げるだけではいけません。
“湿度コントロール”も必要です。

植物は、光・二酸化炭素・水からエネルギーを得ています。この中で、「水」の吸収に湿度が大きく関係しています。
蒸散によって植物体内の水が減少すると、その圧によって根から水と養分を吸い上げます。葉にある気孔を開閉して蒸散を行っていますが、通常は太陽の光を浴びている日中に開き、夜には閉じます。
また乾燥しすぎると、過剰な蒸散が起こらないように気孔が閉じてしまいます。気孔が閉じると、水と養分を取り入れられないうえに、光合成の速度も遅くなります。
いちごが大きくなるためには、蒸散量を増やす工夫が必要です。

蒸散量を増やすためには、「飽差」がポイントとなります。

「飽差」とは、飽和水蒸気量と絶対湿度の差のことです。
簡単に言うと、「空気中にあとどのくらい水分が入るか」ということを表した数値です。

植物はこの「飽差」を感知して気孔が開閉しますが、数値は大きすぎても小さすぎてもいけません。
また、「飽差」が急激に変化しても、気孔はうまく開きません。
数値が大きすぎると「相対湿度が低い」ので、危険を感知して気孔は閉じてしまいます。
反対に、数値が小さすぎると「相対湿度が高い」ので、気孔は開いても蒸散せず、根から水を吸い上げられなくなります。
また、湿度が高すぎるとカビ発生のリスクも高まります。
ビニールハウスでは、この「飽差」を見ながら、いちごが育つ環境を作っているのです。

温度だけではなく、真冬の湿度はいちごにとって大きな問題です。
いちごのクリスマスケーキがお店に並んでいるのは、農家の方の湿度管理のおかげですね。
これから、いちごがおいしい季節、いちご狩りのついでに、ビニールハウスの秘密にも注目してみてくださいね。

先頭へ戻る

加湿NEWS

先頭へ戻る